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【第7話】「標準仕様です」と言われたら、私はここを確認します。

2026年11月5日

 

家づくりをしていると、よく聞く言葉があります。

「こちらは標準仕様です」

なんとなく安心する言葉ですよね。

「標準なら追加料金はかからないんだ」

「モデルハウスみたいな家が、この金額で建つんだ」

そう思う方もいると思います。

でも私は、

「標準仕様です」と聞いたら、そこで安心するのではなく、その“中身”を確認してほしい

と思っています。

なぜなら住宅会社によって、

「標準」の意味が全然違うからです。

そもそも「標準仕様」って何?
簡単に言えば、

その住宅会社が基本価格の中に含めている設備や材料、性能などのことです。

例えば、

キッチン。

お風呂。

トイレ。

洗面台。

床材。

外壁。

屋根。

窓。

断熱材。

玄関ドア。

こういったものについて、

「うちでは基本的にこれを使います」

と決めている。

これが標準仕様です。

でも問題は、

会社によって、その内容がまったく違うこと。

A社では標準。

B社ではオプション。

C社では、そもそも選択できない。

普通にあります。

だから、

「標準仕様だから安心」ではなく、「何が標準なのか」を見る必要があります。

モデルハウスで見たもの、全部標準だと思っていませんか?
ここは特に注意してほしいところです。

モデルハウスへ行く。

おしゃれなキッチン。

大きな食洗機。

格好いい洗面台。

無垢の床。

大きな窓。

塗り壁。

間接照明。

造作家具。

「いいなぁ、こんな家に住みたいな」

と思いますよね。

そして営業担当者から、

「うちはこのくらいの金額で建てられますよ」

と説明される。

すると無意識に、

「このモデルハウスみたいな家が、その金額で建つ」

と思ってしまう方もいると思います。

ところが打ち合わせが始まる。

「このキッチンがいいです」

「こちらはオプションです」

「この床は?」

「こちらもグレードアップです」

「この洗面台は?」

「こちらは造作なので別途です」

「この照明は?」

「別途になります」

……。

あれ?

モデルハウスで見たもの、ほとんどオプションじゃん。

なんてことになったら困ります。

モデルハウスには「一番よく見えるもの」が入っている
住宅会社の立場になって考えれば、理由は分かります。

モデルハウスは、お客様に会社の家を見てもらう場所です。

当然、

「素敵!」

と思ってもらいたい。

だから、いい設備を入れる。

格好いい材料を使う。

造作家具をつくる。

照明にもこだわる。

それ自体は悪いことではありません。

私たちだってモデルハウスをつくるなら、格好よくしたい。

問題は、

どこまでが標準で、どこからがオプションなのか分からないまま見学すること

だと思っています。

だからモデルハウスで気に入ったものがあったら、

ぜひ聞いてください。

「これ、標準ですか?」

これだけでも随分違います。

私なら「設備」より先に見るところがあります
キッチンやお風呂は分かりやすいですよね。

メーカーも分かる。

グレードも比較しやすい。

でも私が住宅会社の標準仕様を見るなら、設備だけではなく、

完成したら見えなくなる部分

を確認します。

例えば、

断熱材は何を使うのか。

どのくらいの厚みなのか。

窓は何を使うのか。

ガラスは?

サッシは?

屋根の下葺き材は?

防蟻処理は?

基礎は?

耐震性能は?

気密測定はするのか。

換気はどうするのか。

こういう部分です。

キッチンは、将来交換できます。

トイレも交換できます。

洗面台も交換できます。

でも、

壁の中に入ってしまうものや、家の基本性能に関わるものは簡単には変えられません。

私は、むしろこちらの標準仕様をよく見てほしいと思っています。

「断熱等級○です」だけでも足りない
最近は住宅性能を気にされるお客様も増えました。

「断熱等級はいくつですか?」

「耐震等級3ですか?」

「C値はいくつですか?」

いいことだと思います。

ただ、ここでも数字だけで判断しないでほしい。

例えば耐震等級3。

どうやって確認している耐震等級3なのか。

断熱性能も同じです。

数字だけではなく、

どんな断熱材を、

どこに、

どのように施工するのか。

そして気密性能をうたうなら、

実際に一棟一棟測定するのか。

ここまで確認する。

家の性能は、

カタログに書いてある数字だけでは完成しません。

最後は現場で人が施工します。

だから私は、材料と同じくらい施工も大切だと思っています。

「選べる」と「標準」は違います
これも勘違いしやすいところです。

営業担当者から、

「こちらのキッチンも選べますよ」

と言われた。

お客様は、

「選べるんだ」

と思う。

でも、

選べる=標準価格に入っている

とは限りません。

選ぶことはできる。

でも50万円追加。

これも普通にあります。

だから、

「これは選べますか?」

だけではなく、

「追加なしで選べますか?」

まで聞いたほうが分かりやすい。

家づくりでは、この一言が結構大事です。

標準仕様書を見せてもらう
私なら契約前に、

標準仕様書を見せてもらいます。

口頭だけではなく、できれば書面で確認する。

キッチン。

お風呂。

洗面。

トイレ。

床。

壁。

外壁。

屋根。

窓。

玄関ドア。

断熱。

換気。

基礎。

防蟻。

構造。

そして、

どこからがオプションなのか。

ここまで分かれば、住宅会社同士を比較しやすくなります。

A社は3,000万円。

B社は3,200万円。

数字だけならA社が安い。

でも仕様をそろえたら、

A社3,350万円。

B社3,250万円。

そんなことだってあり得ます。

だから私は何度も言います。

最初の金額だけで住宅会社を比較しないでください。

「標準仕様が豪華」なら良い会社?
これも少し違うと思っています。

標準仕様が豪華なら、それは魅力の一つです。

でも、

使わない設備まで豪華である必要はありません。

例えば、

料理にそれほどこだわらないご家庭に、ものすごく高価なキッチンが標準で付いている。

その分も当然、建物価格に含まれています。

逆に、

「キッチンにはこだわりたいけど、ほかはシンプルでいい」

というご家族もいる。

家づくりの正解は、家族によって違います。

だから大切なのは、

標準仕様が豪華かどうかではなく、自分たちに必要なものが適正な価格で入っているか。

だと思います。

ベリーの家でも「全部標準」ではありません
これは私たちも同じです。

お客様の希望を何でもかんでも標準にしていたら、最初から建物価格を高くしなければなりません。

だから、

標準で入れるもの。

希望によって追加するもの。

これは分けています。

大切なのは、

契約してから初めて「それ追加なんですか?」とならないこと。

できるだけ契約前に、

「ここまでは入っています」

「これを選ぶと追加です」

「このくらいの金額になります」

と分かるようにしておく。

私は、それが大切だと思っています。

特に高額になりやすいものは、契約前に確認する
オプションにも、

数千円のものから、

何十万円、場合によっては100万円を超えるものまであります。

だから全部を細かく決めてからでなければ契約できない、という話ではありません。

でも、

金額への影響が大きいものは、契約前にある程度確認しておいたほうがいい。

例えば、

大きなキッチンの変更。

造作洗面。

床材の変更。

塗り壁。

大開口の窓。

造作家具。

太陽光。

大きな外構計画。

こういった希望が最初からあるなら、

「あとで決めましょう」

ではなく、

概算でもいいから、先に金額を把握する。

これだけで、

「契約後に300万円上がりました」

というリスクはかなり減らせると思います。

私なら住宅会社に、この質問をします
モデルハウスを見学したら、聞いてみてください。

「このモデルハウスで、標準仕様ではないものを教えてください」

これ、かなり分かりやすい質問です。

さらに、

「この家を、このままの仕様で建てたらいくらですか?」

そして見積りをもらったら、

「私たちが希望しているもので、まだ見積りに入っていないものはありますか?」

ここまで確認する。

数千万円の買い物です。

遠慮する必要はありません。

むしろ住宅会社側が、きちんと説明するべきことだと思っています。

「標準です」に安心する前に、その中身を見てください
家づくりでは、

「標準仕様」

という言葉に安心してしまいがちです。

でも重要なのは、

標準という名前ではありません。

何が入っているのか。

どんな性能なのか。

どこから追加なのか。

自分たちが欲しいものは入っているのか。

そして、

モデルハウスで見ている家と、見積りに入っている家は同じなのか。

ここです。

モデルハウスで、

「このキッチンいいですね!」

営業さん。

「いいですよね!」

「この床も素敵ですね!」

「人気ですよ!」

「この洗面もいい!」

「皆さん気に入られます!」

契約後。

「では全部これでお願いします!」

営業さん。

「全部オプションです」

……。

恐ろしやー(笑)

だから契約前に聞いてください。

「ちなみに、これ全部標準ですよね?」

聞くのはタダです(笑)

数百万円の追加を防げる質問になるかもしれません。

次回は、

【第8話】「契約してから間取りを詰めましょう」その順番、本当に大丈夫?
について書きます。

間取りがまだ決まっていない。

窓も決まっていない。

仕様も決まっていない。

高額なオプションも分からない。

でも、

「とりあえず契約しましょう」

私は、この順番には注意してほしいと思っています。

なぜなら——

まだ何を建てるか決まっていないのに、どうして正確な金額が分かるの?

という話だからです。

第8話は、このシリーズでもかなり重要な回になります。

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